開演を知らせるブザーがなり、ステージが真っ暗になると足？腰？を痛めているらしいフジコさんがシルバーカーで体を支えながら登場しました。

座るまで暗くしていたのはそんな姿を見せたくないからでしょうか。

そして演奏が始まると場の空気が一変。

まるで神がかったような演奏を聴くことができて幸せなひと時でした。

『ラ・カンパネラ』のはじめの音が流れてきた時には、これがラストか…という思いもあり涙が浮かんできました。

(実際はアンコールのもう一曲があったんですけどね)

いやー、ほんと行けてよかった♡

いま、私が習っているフラメンコの教室ではフジコさんより少し若いと思われる方がいらっしゃって、発表会ではソロで踊ります。

フジコさんと同じように、ステージ以外では周りの人がサポートしたりする光景も見るのですが、ステージに立ち演奏が始まると一瞬にして空気を変えて踊ります。長年培われた豊かな表現力と優雅な手や上半身の動き。私の憧れの女性です。

お年を召されてからのフジコさんの演奏をいろいろいう声も聞きますが、私は日々微妙に変化していくものが音楽や舞踊の良さなんじゃないかと思うし、となると一曲一曲がとても尊いもので、それを聴くことができるのはとても光栄なこと。

自分なりにそこそこいろんな経験をしてきたものの、まだまだ味わえない世界。

年齢や経験してきたことによって演奏も踊りも変わってきて、一曲たりとも同じ演奏・踊りなんてできないんじゃないかと思います。

いや、音楽や舞踊だけじゃなく仕事でもなんでもそうかも。

そう思いたいし、そうありたいと強く思ったコンサートでした。

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2019.06